●売買契約前に行う建物調査のこと
中古住宅を売買する時に、売主様も買主様も気になるのは「建物に不具合や欠陥はないか」ということかと思います。買主様にとっては、これから住むご自身の家だから当然のことながら、売主様にも契約に関わる責任があるからです。そのため、売買契約のトラブルを回避するために実施される方法として「インスペクション」というものがあります。インスペクションとは、一般的に売買契約前に行う「建物調査」のことを言います。
◆建物状況調査で劣化や不具合を把握
建物状況調査は、宅地建物取引業法という法律で規定されている調査でもあり、国土交通省が定める講習を修了した建築士が、建物の基礎や外壁などの主要部分、雨水の侵入を防止する部分などについて、劣化や不具合、実際に雨漏れなどが発生していないかなど、建物の状況を把握するために行われます。
◆もう一つのインスペクションとは?
建物状況調査は、買主様にとっては契約後のリスクを回避することができ、売主様にとっては検査済みの建物としてアピールすることができるメリットもあります。売主様、買主様のどちらが行ってもよいのですが、誰が調査を依頼するかによって、タイミングが変わってきます。
実は、建物調査には「住宅診断」と呼ばれるホームインスペクションという調査方法もあります。建築士や民間資格を有する専門家による調査となり、住宅の劣化状況や不具合などを調査することには変わりありませんが、法律で規定されているサービスではないため、依頼する会社によって、サービスレベルや調査内容などが変わってきます。売買のためだけではなく、メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを「中立な立場」でアドバイスする専門家だと考えてもいいのではないでしょうか。
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